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経済
国際

2019年11月8日

東南ア3カ国のゴム生産、病気蔓延で今年80万トン減

 
 国際天然ゴム協議会(ITRC)によると、ゴム生産大国であるインドネシア、タイ、マレーシアの3ヵ国の天然ゴム生産量は2019年、前年から80万トン減る見通しだ。植物菌類病の蔓延(まんえん)が原因としている。ロイター通信が6日付で伝えた。
 
 これら3ヵ国の天然ゴム生産は世界全体の70%を占める。ただ菌類病が蔓延し、インドネシアでは19年10月1日時点で38億2000万平方メートル、マレーシアで2135万平方メートルのゴム農園で感染が認められた。タイでもマレーシア国境に近い5億平方メートルのゴム農園で感染が広がった可能性がある。
 
 ゴム価格は過去5〜6年に低迷し、農園の業績を圧迫。こうした中で農園は良質な肥料を用いず、その結果、病気の蔓延につながったもようだ。各国とも感染を防ぐための対策を打っているが、輸出縮小は避けられない状態。インドネシアは19年の輸出量が前年より54万トン減少するとみている。
 
 なおマレーシア統計局によれば、19年5月の天然ゴム生産量はインドネシアが30万トンで世界首位。タイが24万2600トン、中国が10万1000トン、ベトナムが6万トン、インドが4万7000トン、マレーシアが4万4500トンで続いた。
 
(提供:亜州ビジネスASEAN

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