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経済
金融

2019年11月7日

中古車マーケットのカーロー、デジタル銀行免許を申請へ

 
 中古乗用車を点検・査定・仲介するオンラインマーケットプレースの運営業者、カーロー(Carro)はデジタル銀行免許(ホールセール免許)の取得を目指す。既に複数の企業と提携交渉を持っている。
 
 中古車マーケットの運営者はデジタル銀行業者として想像しにくいが、カーローは自動車金融の子会社、ジーニ・フィナンシャル・サービスを所有しており、カーローのアーロン・タン最高経営責任者(CEO)は、デジタル銀行免許を取得できれば自動車関連融資の能力強化につながると述べた。
 
 タン氏によれば、中古車ディーラーに融資する場合、ディーラーの現金収支状況を把握できない点がリスクとなっている。銀行免許を得れば、ディーラーから多くの情報を入手できるようになるという。また、米シリコンバレーのスタートアップに資金提供しているシリコンバレー銀行を引き合いに出し、将来的にスタートアップ融資を考えていると語った。当初は中小企業金融を手掛ける意向だ。
 
 ジーニはカーローの稼ぎ頭で、今年3月期の純利益は前期比200%増の300万Sドル(約2億4,057万円)。事業開始当初はベンチャーファンドの資金に頼っていたため資金収支に苦労したが、現在は2銀行から全面的支援を受けているという。自動車金融の融資残高は1億2,000万Sドル(約16億380万円)。

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