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政治

2019年10月21日

中国と国防協力の強化で合意、兵站面でも協力

 
 シンガポールと中国は国防面の協力関係を強化することで合意し、改定協定を北京で締結した。ハイレベル対話を推進し、合同軍事演習の規模を拡大する。
 
 軍による相手国訪問を開始し、兵站面でも互いに相手国を支援する。署名にはン・エンヘン国防相と中国の魏鳳和国防相(中国人民解放軍副総参謀長)が当たった。ン氏は21日に開幕の安全保障会議「香山フォーラム」で演説。両国は士官学校、シンクタンク同士の交流を推進する。
 
 定例の国防担当大臣会議以外に、相手国で開催される安保会議に高官を派遣する。域内安保を協議するシンガポール開催の「シャングリラ・ダイアログ」に対し、中国は高官を派遣してこなかったが、昨年、閣僚として8年ぶりに魏氏が参加。米中間の緊張の高まりが背景にあり、シンガポールが東南アジア諸国連合(ASEAN)議長国だった2018年10月には、ASEANと中国との合同軍事演習が初めて行われた。
 
 国防戦略問題研究所のコリン・コー特別研究員は「中国が政治的影響力を増し、それが域内安保の構造に与えている影響を考慮すると、中国との軍事協力の推進はシンガポールの利益になる。しかし米国の疑心を招くおそれもある」とした。

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