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経済

2019年9月30日

シンガポールの水がめ、水量が50%以下に

 
 シンガポール公益事業庁(PUB)は、原水の採取場所であるマレーシア・ジョホール州のリンギウ貯水池の水量が50%以下に低下したと発表した。シンガポールは水の多くをジョホール州からの供給に依存しており、リンギウ貯水池は生命線。
 
 水量が50%以下になったのは2015年と16年以来。水量80~90%が満足できる水準とされており、1995年に同貯水池の運営を始めてからほぼこの水準を保ってきた。シンガポールはマレーシアとの原水協定に基づき、3億Sドル(約234億円)を投じジョホール川に同貯水池を建設。原水を採取し、処理した後、上水を供給している。
 
 PUBによると、日照りが水量減少の主因だが、マレーシア当局が貯水池の上流に浄水場を設け、川から水を採取していることも影響している。原水協定ではシンガポールは1日2億5,000万ガロンの原水を採取することが認められているが、PUBは、その権利を行使できなくなる恐れがあるとし、暗に配慮をジョホール州政府に求めた。
 
 協定ではシンガポールは1日500万ガロンの上水をジョホール州に供給することを義務付けられているが、同州の要請に応じ同1,600万ガロンを供給しているという。

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