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経済

2019年9月20日

シンガポール・ポストの赤字の米子会社、買い手見つからず

 
 郵便のシンガポール・ポスト(シングポスト)は、赤字続きの米子会社、ジャッグド・ピークとトレードグローバルを売却するため、有力投資銀行に依頼し買い手を募っていたが、買い手は見つからず、同2社は米破産法第11章(会社更生法に相当)の適用を申請することになった。
 
 所有するすべての資産を売却する。手続きの間、専門職者を雇用する経費と事務経費が掛かるが、巨額の出費にはならないという。買い手募集に対し8社が関心を表明し、うち2社が拘束力を持たない買収案を提示したが、検討するに値しない内容だったという。
 
 シングポストは今後、同米社を連結決算から外す。シングポストはウオルフガング・バイヤー氏が最高経営責任者(CEO)、マルセロ・ウェセラー氏が電子商取引担当CEOだった時代に、電子商取引ビジネスを強化するとの理由でジャッグド・ピークとトレードグローバルの過半株を1億8,400万米ドル(約144億円)で取得した。
 
 しかし経営難が明らかになり、シングポストは両社について9,870万Sドル(約77億3,413万円)の減損処理を計上。再編にも860万Sドル(約6億7,390万円)を投じた。バイヤー、ウェセラーの両氏は買収成立後、しばらくして唐突にシングポストを辞職し、ほかの会社に転じた。

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