シティー・ハーベスト教会、2日前に出所の牧師が福音を説教

 
　福音を広めるとの理由で歌手である妻を後押しする費用5,000万Sドル（約38億円）を教会資金から流用した罪で服役していたシティー・ハーベスト教会創設者のコン・ヒー上級牧師（55）が8月24日、復帰した。会衆の中を歩き登壇すると歓呼の声で迎えられた。
 
　事件では財務担当職員などほかの教会幹部も有罪判決を受け服役した。信徒数は2万8,000人から1万6,000人に43％減少。昨年集まった寄付金は2,900万Sドル（約22億円）で、40％の減少だが、寄付金額で上位10教会に入っている。教会は集会に使っているサンテック会議展示センターに3億Sドル（約228億円）を出資し、共同所有者になっている。ジュロン・ウエストには4,800万Sドル（約36億円）で建設した教会がある。
 
　同教会を離れたダニエルという男性信徒は「害をもたらした教会が福音を説いている」と冷ややかだ。しかし10歳代から通っているという信徒は精神的指導者であるコン牧師なしでは始まらないようで「コン牧師がいない間、穴が開いたようだった」と語った。
 
　復帰はしたもののコン牧師は役割を制限されており、教会の理事にはなれない。職員でもなく、現在は無給の牧師だ。しかし妻のホー氏は理事で、執行権のある牧師でもある。