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経済

2019年8月14日

輸出見通しを下方修正、日韓貿易摩擦も影響

 
 第2四半期の非石油地場輸出(NODX=石油・再輸出を除く輸出)は前年同期比14.6%の減少だった。3四半期連続のマイナスで、貿易推進機関のエンタープライズ・シンガポール(ESG)は通年予想を8~9%の減少に下方修正した。1月の修正では横ばい~2%減との予想だったが、これで2度目の修正となる。
 
 民間エコノミストも同様に厳しい先行きを予想。理由として、米中貿易紛争のエスカレート、香港の政情不安、日韓貿易摩擦、合意無き英の欧州連合(EU)離脱の可能性を挙げた。
 
 第2四半期のNODXでは、電子機器、それ以外の両方とも低迷した。電子機器輸出は27%の減少で、集積回路(IC)、ディスクメディア製品、パソコンの輸出減が顕著だった。電子機器以外の輸出は10.5%の減少で、土木機器部品、貨幣以外の金(きん)、石油化学製品の輸出が特に減少した。
 
 主要市場別では対米が増加した以外は全て減少した。特に大幅減だったのは日本、中国、EUへの輸出だった。DBS銀行のエコノミスト、シア氏は、米国による中国からの輸入品3,000億米ドル相当に対する関税、日韓貿易摩擦は電子業の景気循環の好転を損なう可能性があるとみている。

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