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経済

2019年8月14日

通年のGDP増加率予想、通産省が下方修正

 
 第2四半期の国内総生産(GDP)増加率が前年同期比0.1%と大幅に鈍化したことから、通産省は通年の増加率予想を1.5~2.5%から0~1%に下方修正した。
 
 上半期のGDP増加率は0.6%で、同省のヨン・イクウェイ経済部長は「下半期も同程度の成長になると予想している」と語った。シンガポールの主要輸出国・地域の多くは、下半期も景気好転が期待できないという。リスク要因として、米中および日韓貿易摩擦、北朝鮮およびホルムズ海峡における地政学上の緊張を挙げた。
 
 第2四半期経済で景気の足を引っ張ったのは製造業で、生産高は前年同期比3.1%の減少だった。電子、精密工学部門の低迷は年末まで続く見通しだという。サービス業の生産高は1.1%の増加にとどまった。建設業の生産高は2.9%の増加で、今後も増加を維持すると通産省は予想している。
 
 景気低迷を受け政府がテコ入れ策に早々に乗り出すかにエコノミストの関心が集まっている。ヘン・スイーキアット副首相・財務相は先に、グローバル経済が急速に悪化するようであれば、企業、労働者向け支援措置を講じる用意があると表明していた。

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