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社会

2018年9月20日

シンガポール、陸運基本計画を策定へ、乗用車利用をさらに削減

シンガポール陸運庁(LTA)は9月19日、2040年までの新たな陸運基本計画(マスタープラン)の策定に着手すると発表した。国民の意見を反映させるため住民参加型ミーティングなどを開催する計画で、議論を深めるための資料として大まかな方向性を示した戦略文書を公表した。乗用車利用の少ない社会づくりが主眼。

 

文書のテーマは、◇徒歩・自転車・公共輸送機関利用を好きな通勤・通学手段としてもらうための方策◇これらの通勤・通学手段をより容易、包括的にするための方策◇陸運システムがどう生活の質を改善できるかの探求--の3点。

 

LTAは、◇職住接近を実現するための地域センター開発◇徒歩、サイクリング、PMD(一人乗り移動支援機器)向けスペースの一層の確保◇交通事故死ゼロの実現◇排ガス規制の強化と電気自動車の推進◇運輸インフラ建設で環境配慮型資材、技術の採用―など8つの戦略を考慮材料として示した。

 

通勤ラッシュ時に利用される交通機関の割合は、自家用車とバスがそれぞれ29%、MRT(地下鉄・高架鉄道)が24%、徒歩、自転車・PMD利用が14%、タクシーか個人ハイヤー利用が4%。

 

9月19日には未来の陸運システムの展示場「SGモービリティー・ギャラリー」が開所された。MRTリトルインディア駅とテッカ・マーケットを結ぶ150メートルの、覆いのある連結路も完成した。これで、覆いのある歩道を延べ200キロ整備する計画が完了した。

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