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社会

2018年9月10日

シンガポール刑法調査委員会が報告書、処罰年齢を10歳に引き上げへ

刑法の見直しを委託された委員会は、169項目の提案を含む500ページの報告書をシャンムガム法相(内相兼務)に提出した。提案に対し国民から意見を募り、政府が必要な調整を行い、国会に提出する。刑法の抜本的見直しは初めて。

 

提案によると、妻に対するレイプで夫は罪に問われない、との条項を廃棄する。弱い立場にある者を長期にわたり虐待し、死に至らしめる行為を殺人と同じ罪とし、最長20年の刑を科す。

 

最近、歩き始めの幼児が母親およびその男友達から5週間にわたり虐待を受け、死亡する事件があった。またウエートレスだった26歳の女性がルームメートから8カ月にわたり虐待を受け、死亡する事件もあり、社会の耳目を集めた。

 

犯罪を問える年齢を7歳から10歳に引き上げる。7歳を維持しているのはインドで、英国、マレーシアは10歳。日本、韓国は14歳。

 

性犯罪では、男性による男性に対する挿入行為もレイプに含める。女性の下半身をスカートの下から撮影するなどの観淫、リベンジポルノも刑罰の対象になる。

 

自殺未遂は現行規定では犯罪で、逮捕、公訴の対象となるが、改定案では処罰の対象から外す。死を考えるほど苦しんでいる人には公訴より治療が適切、との考えに基づくもの。高齢者の増加でシンガポールでは自殺者が増えている。

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