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社会

2018年7月13日

出生数が減少、一方で死亡者は増加=シンガポール人口動態統計

移民・検問庁(ICA)が7月12日発表した昨年の人口動態統計によると、出生数は前年比4%減の3万9,615人で過去7年の最少だった。一方、死亡者は同4%増の2万905人と、ここ20年で最多。

 

死亡者数は少なくとも1998年から増加傾向にある。年齢65歳以上の住民の増加が原因で、同期間、2倍になった。

 

死亡原因で多いのは、がん、心臓病、高血圧をもたらす病気で、半数近くを占めた。死亡者の80%超は60歳以上だった。

 

合計特殊出生率(一人の女性が出産可能な年齢に産む子どもの平均数)は1.16人と、人口維持に必要な2.1人を既に下回っており、社会学者は出生数の4%減を「相当の減少」とみている。結婚しない者、結婚しても晩婚の者の増加が出生数低下の理由と考えられる。

 

昨年生まれた子どもの民族別内訳は、中国系人が59%、マレー人が19%、インド系が11%、その他が11%。

 

子どものうち第1子から第3子までは前年を下回ったが、第4子は2,118人で前年(2,019人)以上という珍現象がみられた。

 

宗教上の信条から、子どもは神からの授かりものと考える夫婦の存在、あるいは子どもを持つ離婚者の再婚後の子どもの誕生が背景にあるようだ。

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