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ドクター・グリーンのワンポイント医療情報

2014年5月19日

吸入ステロイド

 副腎皮質ホルモン(ステロイド)の吸入薬は喘息や肺気腫、気管支炎などの治療に使用されていて、気管支などで起きている炎症を抑える作用があります。吸入薬は気管支や肺に直接薬が届くため、飲み薬と異なりごく少ない量で効果が得られます。また、全身に吸収される量が少ないため、副作用も少ないと考えられています。

 ただし吸入後に口の中に薬が残ると、これが原因で口の中にカビが増えて赤い斑点ができたり、舌が白くなったり、喉が痛む、味覚がおかしいなどの症状が出ることがあります。またカビが原因ではありませんが、声帯や喉の筋肉が影響を受け、声がかれたりすることがあります。

 これらの症状は、うがいをすることで防ぐことができます。またうがいができない場合には、吸入後に水を飲む事でも予防できます。うがいをしているにもかかわらずこのような症状が表れる場合には医師に相談してください。

 吸入ステロイドは即効性ではなく、効果が表れ始めるまで2~3日かかるとされています。また、喘息患者さんなどの気管支の炎症をしっかり抑えるまでには2~3週間かかるとされています。

 医師の指示に従って用法、用量を守り、使用しましょう。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.257(2014年05月19日発行)」に掲載されたものです。

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