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シンガポール不動産「耳寄り情報」

2013年3月18日

住まいの不具合TOP10

1.エアコンからの水漏れ

不具合として寄せられるものの過半数は、エアコンからの水漏れ修理のご相談です。常夏のシンガポールではエアコンは必需品。使用頻度が高く、また、直下に排水する日本とは異なり、配水管が緩い傾斜でトイレなどの離れた場所に繋がっているため、構造的に詰まりやすくなっています。

2.漏水(天井や壁から)

以下の3.~6.にも共通しますが、一年を通じて高温・多湿の熱帯では、万物の劣化が急速に進みます。おまけに、海に近く(塩害)、太陽の熱射も強烈なため、上水管(通常、銅製)や外壁の防水コート(樹脂)の劣化も加速度的に進みます。

3.照明器具の不具合

電圧が230ボルトと高いので、白熱電球などはすぐに切れてしまいます。蛍光灯照明器具なども、賃貸向けには安物が使われているケースが多いので、内部のトランスなどの寿命も短いようです。逆に、高度なホームオートメーションが採用されている一部高額物件では、システムの不具合から照明器具の不正動作が起きる事もあります。

4.電気製品(洗濯機、乾燥機、冷蔵庫など)

当地では、横開きタイプの洗濯機が一般的です。生地を傷めにくく、また、節水タイプなので欧米人にとっては必需品です。弱点は、キャパシティーが小さいものが多いことで、無理して衣類を詰め込むと壊れます。特に洗濯・乾燥一体型が弱いようです。容量を守って使いましょう。欧米人のもう一つの必需品であるオーブンは、日本人にとっては無用の長物である場合も多いようですが、まったく使わないとヒーターの部分が壊れてしまい、退去時に家主からクレームされますので、ご注意を。

5.水周り器具の故障(蛇口など)

大半は通常使用に伴っておこる自然損耗(含む経年劣化)です。なお、水とお湯を一本のレバーで調整できるタイプの“ミキサー”は、特に欧州ブランドは比較的高額です。

6.トイレの不具合

トイレタンクのサイフォンの不具合(水が止まらない。あふれる、など)が一番多く、次が便座です。オリジナルの便座がイタリアなどからの輸入品の場合、同じものを入手するのが不可能な場合も多く、その場合は類似品を探しますが調達に時間がかかることもあります。

7.虫

マラリアやデング熱を防ぐため、日本では考えられないほどの高頻度で薬剤噴霧が実施されている当地でも、さすが熱帯、それでも蚊が入ってきます。家主の許可をとって、脱着式の網戸を付ける方も。ゴキブリやチャタテ虫に悩まされるケースもあります。気を付けなければいけないのは、シロアリ。放っておくとあっという間に甚大な被害をもたらすので、直ちに家主に連絡をとって対処する必要があります。

8.鍵の紛失

電子キーだと、鍵屋さんでも空けられません。スペアキーがなければ鍵を破壊するしかありません。

9.窓のロックの故障

安物が多いのに加えて、塩害の影響もあると考えられます。

10.エアコンのリモコンの故障

電池の液漏れが主因ですので、「もったいない」とは言わずに、半年に一度は電池交換することが肝心です。新品のリモコンは1つS$100前後します。

文=木村登志郎(パシフィック不動産株式会社CEO)

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.230(2013年03月18日発行)」に掲載されたものです。

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