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2005年7月18日

『わすれられないおくりもの』スーザン・バーレイ

photo-1スーザン・バーレイという作家の名前は知らなくても、アナグマの一家の様子を描いた某電力会社のCMで、この方の絵をご存知の方も多いと思います。私は子供の頃に、このCMを見て何故だか心が温かくなった記憶がありますが、後に本屋で発見し手に取った絵本が本書「わすれられないおくりもの」でした。CMとは設定が違うらしく、アナグマさんは家族はいないし、冒頭で亡くなってしまうしと、読んだ当初は驚いたものです。しかしCMに負けず劣らず素晴らしい作品だと思います。皆に慕われていたアナグマさんがある日突然亡くなり、森の動物たちは深い悲しみにくれるが、アナグマさんとの思い出を語り合ううちに悲しみを克服していく、というお話。絵のタッチも優しく、文も読みやすいので年齢を問わず「身近な人の死と、その克服」という本書のテーマについて考えさせてくれます。子供にとっては死について考えるキッカケを、大人にとっては自分自身のこれからの生と死に思いを馳せるキッカケを、それぞれに与えてくれます。読まれた方にとってタイトル通り「わすれられないおくりもの」になる一冊です。なおアナグマさんの登場するシリーズの「アナグマのもちよりパーティ」「アナグマさんはごきげんななめ」もオススメです。

 

評論社

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.053(2005年07月18日発行)」に掲載されたものです。
文=シンガポール本店 古矢

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