シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXライフTOP『坂の上の雲』司馬龍太郎

紀伊国屋「おすすめの1冊」

2009年1月1日

『坂の上の雲』司馬龍太郎

photo-17年始に読む本、なかなか「これ」というのは見当たらず難しいのであるが、少し時間が空いたこの時期に普段は少し手のつけにくいシリーズ物などはどうだろう、と思う。そこで今回オススメしたいのは司馬遼太郎の『坂の上の雲』である。

本書は、誰もが知る松山出身の歌人正岡子規と、同じく松山出身の軍人で日露戦争においてロシアのコサック騎兵を破った秋山好古、そしてその弟であり有名な日本海海戦にてバルチック艦隊を破った海軍参謀秋山真之、この三人を軸に明治維新から日露戦争へと向かう日本を描いたまさに大河小説の逸品。

こちら、全八巻ではあるが臆することはない。「まことに小さな国が、開化期をむかえようとしている…」という冒頭から一気にその世界に引きずりこまれ、あっという間に読み終わっていること間違いなしである。

実は本作は2009年の秋から約3年をかけ全13でNHKでドラマ化が予定されており、そちらも実に楽しみである。読んだことのある方も、まだ読んだことのない方もドラマ化の始まる前にチェックしておいてはいかが?

 

文芸春秋

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.137(2009年01月01日発行)」に掲載されたものです。
文=シンガポール紀伊国屋書店 里見幸一郎

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXライフTOP『坂の上の雲』司馬龍太郎