2024年5月4日
筋トレの魅力 ー 健康、筋力、ストレス軽減のメリット
世の中にはびこる健康・運動・栄養の間違った知識や偏見を、スポーツ科学の視点からブッタ斬ります!
日本国民よ、筋トレせよ!
皆さん、”筋トレ”には、どのようなイメージを持っていますか。
筋肉隆々のマッチョやスポーツ選手がやるもの。
モデル、俳優、女優がやるもの。
もしくは、短期間の激しいダイエットのためにやるキツイ運動。
人によって、イメージは色々と違いますが、特別な状況の人が実施するものだ!と考えている人はまだまだ多いように感じます。
”筋トレ”はどんな人がやるべきなのでしょうか。
その答えは、日本の厚生労働省から発表されています。
2023年11月27日に厚生労働省から発表された「健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023」には、『成人・高齢者において週2~3回の筋力トレーニングを推奨する』と記されています。
つまり”筋トレ”とは、特別な人のみが行うことではなく、成人以上のすべての日本国民が健康増進のために行うべきものなのです。
筋トレが必要な理由
なぜ筋トレなどの身体活動が人間にとって必要なのか。
厚生労働省のガイドライン内にある、正しい身体活動を行うメリットを3つにまとめてみました。
1.循環器病、2型糖尿病、がんの予防
2.うつや不安の症状が軽減される
3.思考力、学習力、総合的な幸福感を高められる
筋トレを含む正しい身体活動を行うことで、生活習慣病の予防・メンタルヘルスの改善・QOL(クオリティ オブ ライフ:生活の質)の向上などの様々な効果が得られることが、信頼性の高い研究や実験でも認められています。
また身体活動により健康効果が得られるのは、健常者だけではなく、妊婦及び産後の女性、慢性疾患や障害のある人を含む全ての人とされており、身体活動・運動は全ての国民が取り組むべき重要課題であるとされています。
現在、習慣的に筋トレ・運動をしていない人は少し焦りを感じ始めているかもしれません。
「やったほうが良いのはわかっているけど、キツイのはいやだ」という声が聞こえてきそうですが、安心してください!
皆さんがイメージするキツイ筋トレと、健康づくりのための筋トレの間には、大きなギャップがある場合がほとんどです。
確かに筋トレというと、
「まだいける!あと一回!がんばれもう一回!最後のおまけの一回!」
と、汗だくになってウェイトを上げ下げしながら、トレーナーに激しく追い込まれるイメージがあるかもしれませんが、上記ガイドラインにおける健康づくりのための筋トレとは、もっと優しい運動のことです。
具体的な強度と時間
健康づくりのための筋トレが、どれくらいの強度と時間で行うことが効果的と言われているのか、ガイドラインの中身を見ていきましょう。
まず、成人に推奨される筋トレの運動強度は3Metsです。
Metsとは運動の強度を示す単位であり、3Metsは息が弾み汗をかく程度の運動強度になります。
つまり前述した限界まで追い込むような筋トレは全く推奨されておらず、もっと緩い強度でも十分な健康効果が得られるということです。
また推奨される筋トレの時間は「週60分以上」とされているので、週2〜3回で実施すれば、一回あたりに必要な時間はたった20〜30分となります。
厚生労働省が健康のために推奨している筋トレについてまとめると
1.激しすぎず、息が弾んで汗が出る程度の運動を
2.週2~3回程度の頻度で
3.一回あたり20〜30分程度やりましょう!
ということになります。
これを実施するだけで、健康面、精神面、そしてQOL向上においても大きなメリットが得られるのです。
如何でしょうか、筋トレに対する敷居がぐっと下がってきませんか。
今後、各目的や状況に応じた具体的なトレーニング方法について、わかりやすく解説をしていきますので、宜しくお願いします。
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BulkyGroup代表
シンガポール・東京・名古屋で3店舗のジムを経営。
国立大学でスポーツ科学を学び、スポーツ指導のための各資格を取得。
実業団ラグビーを引退後、トレーナーとしての活動を開始。
アスリート、モデル、レーサーなど様々な方への指導実績があり、自身もボディメイクのコンテストで優勝した経験を持つ。
HP:https://bulky-fitness.com/