2019年5月25日
膝の痛み
膝を曲げ伸ばしした際に違和感や痛み、ギシギシとした音を感じたらそれはアンテリアーニーペイン(Anterior knee pain:膝蓋大腿関節症)かもしれません。これはひざの皿と大腿骨からなる「膝蓋大腿関節」に炎症が起こる症状です。
お皿のずれが関節炎を引き起こす
一般的には運動不足、または激しい運動をされる方に多く見られます。日頃のケアを怠ると大腿部の筋肉が硬くなったり弱くなったりしてお皿の位置がずれます。その状態で膝の曲げ伸ばしをすると軟骨が擦れて減っていくのです。
関節を構成する骨の間にある軟骨がすり減ると、それによって生じたカスや骨のかけらが周囲の組織を刺激し、炎症が起こって、これが痛みとなります。また、骨がトゲのような形に変形した「骨棘(こっきょく)」ができて、周囲の組織を刺激することでも痛みが生じます。これは、加齢や膝の酷使によって関節が変形する病気「変形性膝関節症」がお皿の裏に発症したものです。
治療はお皿周りの筋肉や組織の状態を元に戻すこと。
日頃の簡単なストレッチや筋トレが大切です。
治療は主に保存療法がメインで、運動療法が効果的と言われています。弱くなった筋肉を鍛え、硬くなった筋肉をストレッチすることにより関節を正常な位置に戻し痛みを軽減させるのです。医師の診断をしっかりと受け、適切な処置を受けましょう。
この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.346(2019年6月1日発行)」に掲載されたものです。