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熱帯綺羅

2016年9月5日

現代に息づく伝統の灯 中秋節の夜を彩るランタン

Main-2春節、端午節と並ぶ中華圏の三大節句のひとつ、中秋節。毎年旧暦の8月15日で、今年は9月15日に当たります。この中秋節を祝う上で欠かせないのがランタン(灯籠)。中華系の民族が人口の70%強を占めるシンガポールでも、この時期は街のあちこちでランタンが飾られたり、また出店で売られたりしています。中秋節のシンボルとも言えるランタンには、どのような由来があるのでしょうか。

 

闇を遠ざけ、光明を与える象徴

 日本にも「中秋の名月」という言葉がありますが、旧暦の8月15日は1年で最も月が美しく輝くとされ、中華圏でも中秋節に家族団欒の食事をし、月餅を食べながら月見をするという習慣があります。

 

電気のない時代、暗い夜に月を見るため、夜道を照らすランタンは人々の必需品でした。それが後世に伝わり、中秋節のシンボルとなったと言われています。また、人々は夜道だけでなく家の中でも灯籠に灯をともし、明かりを得ていました。このことから、暗闇という恐れを払うランタンは、悪霊を退け福と光明をもたらす象徴であると考えられるようになったのです。

 

 

この時期は家にランタンを飾る家庭も多く、チャイナタウンのパゴダ・ストリート界隈ではさまざまな形のランタンを売る出店が多く見られます。ランタンは形によってさまざまな意味があり、例えば、蓮の花や魚の形のランタンは、「蓮(Lian)」と「連」、「魚(Yu)」と「余」の発音がそれぞれ同じことから、「連年有余」(年々お金に余裕ができる)という意味があります。加えて蓮の花は中に種がたくさん詰まった実をつけることから「多子多福」の象徴としても縁起がよいとされているそうです。

パゴダ・ストリートで8年間、土産物屋を営んでいるマーカスさんによると、最近では新しいタイプのランタンも登場してきたようです。「以前は紙で作られた伝統的なランタンが主流でしたが、今ではアニメのキャラクターを模ったものが子供たちに人気です。安全面も配慮し、ロウソクを使わない電灯式のものが多くなってきました」(マーカスさん)。

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