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熱帯綺羅

2016年3月21日

古き良き時代を残すショッピングセンター 「ビューティーワールド・センター」

地元住民から愛される、昔ながらの雰囲気を大切に

IONやマリーナ・ベイ・サンズにみられるような、現代的で個性のある建築デザインが主流となったシンガポールのショッピングセンター。築年数を重ねたセンターは取り壊しや改装が行われ、情緒あふれる雰囲気は徐々に失われつつあります。しかしビューティーワールド・センターは、屋根の修理やエレベーターの設置など、必要最低限の改装は行っているものの、タイルなどの内装はそのままで、開業当時から入居する店舗も複数あります。同センターのマネジメントオフィスのトーマス・テオさんは、「ふと昔を思い出したくなる時ってありますよね。ここはそんな懐かしさを感じる憩いの場です。子供のころから長年訪れているという地元の人々も多くいるので、この昔ながらの雰囲気はこれからも保ち続ける予定です」と話します。

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吹き抜けになっているセンター中央部。近年はリトル・コリアと呼ばれるほど、韓国人オーナーのレストランやショップ、スクールが増えている。

トーマスさんイチオシのセンター内スポットは、なんと屋上。そこには長年変わらない美味しさを良心価格で堪能できるホーカーセンターがあります。また、アッパー・ブキティマの閑静な住宅街の眺めが良いほか、シンガポールで最も標高の高いブキティマ・ヒルを擁するブキティマ自然保護区への歩道橋も整備されています。

 

MRT開通後、昔訪れたことがある場所で子供の頃を思い出してみたいと足を運ぶ人や、駅周辺にあるローカル料理を目当てに訪れる人が増えたことで客足が大きく伸びたビューティーワールド・センター。若い購買層を増やすため、新しいカフェやブティックをオープンさせつつも、地元住民の憩いの場であり続けようと努力しています。アクセスが便利になったこの機会に、少し懐かしいシンガポールを垣間見に出かけてみてはいかがでしょう。

 

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ホーカーセンターがショッピングモールの屋上にあるというスタイルはめずらしい。
144 Upper Bukit Timah Road 588177

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.298(2016年3月21日発行)」に掲載されたものです。
取材・写真:有田 紳介

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