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熱帯綺羅

2010年1月18日

未来のガーデンシティ体現、Fusionopolis@one-north

Fusionopolis@one-north 人、自然、技術の共生へ

p1 (12)

 

5Fのスカイガーデンから見上げたフュージョノポリス。手前の楕円形の球体の中にシアターがあり、その外壁には、建物を出入りする人をセンサーが察知し色をかえるLCD照明装置がある。

 

MRTブオナビスタ駅から南に広がるエリア約200ヘクタールの土地が、知的創造産業や国際研究開発事業推進のための住、働、学、遊のハブを目指す「ワン・ノース(one-north)」へと着実に生まれ変わっています。ワン・ノースはシンガポールの一大国家プロジェクトであり、権威あるプリツカー賞を受賞し世界的に知られるイギリス在住の建築家ザッハ・ハディド女史によってその都市計画が作られました。2001年に始まったこのプロジェクトは、JTCコーポレーションの開発のもと、15年から20年を経て完遂される予定で、現時点では、既存のシンガポール国立大学周辺の学術機関の充実、生物化学研究施設のバイオポリス(Biopolis)の完成、情報通信、メディア、科学技術の官民協働の拠点としてのフュージョノポリス(Fusionopolis)の第1フェーズが完了した段階にあります。

既にメディア開発省(MDA)やシンガポール科学技術研究(A*STAR)のオフィスや研究施設を抱え、カフェやショッピングセンター、最上階にはスポーツクラブも併設するフュージョノポリスは、建築家の故黒川紀章氏が建築デザインを手がけました。円柱を4分割したような22~24階建ての双子タワーが、スカイ・ブリッジと5階から12階にかけて位置する楕円形の構造物で繋がっています。ワン・ノースの開発地域一帯を見下ろすように立つその建物は、総ガラス張りでフューチャーリスティックな外観であると同時に、自然、技術、機能が上手に調和するように様々な工夫がされています。ほんの一例を挙げると、最新鋭のIT設備はもちろん、建物内の温度の上昇を防ぐために、視界を損なわない遮光ステッカーがガラス窓に貼られていたり、観葉植物をたっぷりと配した13ヵ所の屋外スカイガーデンは、憩いの場であると共に、ビルの放射熱や輻射熱を押さえる役割を果たしていたりもするのです。

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