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熱帯綺羅

2010年4月19日

シンガポール北部へ有機野菜農園を訪ねて「Bollywood Veggie」

食糧のほとんどを輸入に頼っているシンガポールですが、畑や田んぼ、果物園が全くないわけではありません。北部クランジのエリアには小さな農場が15ほど点在しており、クランジ・カントリーサイド・アソシエーション(Kranji Countryside Association)という農場の組合もあります。そのチーフを務めているのがボリウッド・べジー(Bollywood Veggie)という農園を運営するアイビー・リム(Ivy Lim)さん。アイビーさんは2002年にこの農地を開発し、2004年、ビストロ風のコーヒーショップ「ポイズン・アイビー・ビストロ(Poison Ivy Bistro)」を開店。同時に農園も開放して、誰でもここを訪ねて熱帯の植物を眺めたり、ここで栽培されている有機野菜、果物、薬草などについて学んだりすることができるようになりました。

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ボリウッド・べジーで栽培されているスパイスやハーブは料理に使われるほか、蚊よけ、香水の原料、漢方薬などにもなる

 

10エーカーの農場に100種類の植物池には数百匹の魚 ここは食糧の宝庫

自然と動物を愛するアイビーさんは、シンガポールから自然がどんどん失われてゆくことを嘆き、小さな畑を作って子供たちに野菜や果物を見せたいと考えました。10エーカーの土地を政府から20年リースで借りたアイビーさんは、16種類のバナナをはじめとしてパパイヤ、イチジクなどのトロピカルフルーツ、タピオカ、スィートポテトなどの野菜、またオレガノ、ディルなどのハーブ他、全100種類の植物を丹念に作っています。カカオ、コーヒーといった元々アジアにはなかった植物も輸入して植えてみるなど、実験的な試みも行っています。

自然の肥料以外はいっさい使わず、野菜はすべて有機野菜。いくつかある池にはタイに味が似ていると近年日本でも養殖されているティラピアが数百匹います。まさに食材の宝庫と言えるでしょう。農場の奥には自然のままのサンクチュアリがあり、そこには手つかずの自然が広がっています。コンクリート・ジャングルから出て、緑の中を歩き、酸素を胸いっぱい吸うことのできる農園。ここは急激に成長して人工的な都市国家となったシンガポールで、数少ない憩いの場、自然探検の場にもなっています。

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レストラン内のカウンターにはホームメイドのお菓子、農場の地図、資料、料理のレシピやボリウッド・べジーのロゴ入りバッグなどが販売されている

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手前はフレッシュなパパイヤ・サラダ、向こう側はバナナ・カレー

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ピサン・セリブ(千本のバナナという意味のマレー語)と呼ばれるバナナ

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