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熱帯綺羅

2012年4月16日

道教、回教、ヒンズー教が共存、ロヤン寺院―祈りの原風景

 

各宗教祭で賑わう

3つの宗教が共存しているロヤン寺院の管理事務所は一年中忙しいそうです。なぜなら3つの宗教の主なお祭りを主催するから。回教のハリラヤ・プアサ、ハリラヤ・ハジの時にはハラル・フードを取り寄せてお供えするし、中国正月やトゥア・ペックコンの誕生日には一日がかりのイベントを開催します。つい最近もヒンズー教の祭りがあったばかりです。

 

しかも寺院にはシンガポール人だけでなく、コーズウェイを渡ってくるマレーシア人、またユニークなお寺の噂を聞いて見学に来る外国人など訪問客は絶えることがありません。そのため24時間営業しており、いつでも参拝客を迎えるのだそうです。

 

ロヤン寺院は国籍、人種、宗教にかかわらず、誰でも受け入れてくれるうえ、3宗教の神様のご利益がもたらされるという、実にありがたいお寺です。建物は豪華になりましたが、庶民の健康や平穏、幸運を願う気持ちと、その声に耳を傾けてくれる神様たちが見守っていることに変わりはありません。猟師たちの素朴な祈りの原風景が、これからも多くの人々に引き継がれていくのでしょう。

 

20 Loyang Way, Singapore 508774

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.210(2012年04月16日発行)」に掲載されたものです。
文= セガラン郷子
写真=Eugene Chan

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