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熱帯綺羅

2013年7月1日

新種の蘭を育む Toh Garden

スクリーンショット 2015-07-02 12.31.11シンガポール通にもあまり知られていませんが、この島の北西部には小さいながら野菜畑や果樹園、農園があり、農業技術園―Agrotech Park―と呼ばれるエリアには、蘭の花を栽培する蘭園もいくつかあります。中でもシンガポール植物園のオーキッド・ガーデンに展示されている蘭の花の最大のサプライヤーであるトー・ガーデン(Toh Garden)は、このエリアに広大な敷地を有しています。その鉢の数は50万を超えて、経営者も把握できないほど。異種配合の実験を繰り返しながら、蘭の花の育成に力を注ぐ蘭園を訪ねました。

 

初代は野菜作り、2代目と3代目は花作り

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MRTチョア・チュカン駅から車で15分ほどの場所に5万4,000平米のトー・ガーデンがあり、ここには現在数百種類の蘭の花が育成されており、その数は年々増え続けています。この蘭園から島内のお花屋さんへと運ばれるほか、海外にも数多くの蘭が輸出されます。熱帯雨林の中に昔から咲き続けていた蘭が、シンガポールで人工的に栽培されるようになったのは、この国が独立したころのこと。

 

 

トー家では40数年前、初代が始めた野菜畑の片隅で2代目が花作りを始めました。まだシンガポールが発展途上にあり、多くの人々が貧しかった時代でした。初代は、人々に食糧を供給することが自分の役目だと考えていたため、蘭の花の栽培には積極的ではありませんでした。それでも細々と花作りは続けられ、1980年代くらいから蘭の花の需要が大きく伸びて異種配合で生まれたユニークなものには高額の値段が付くようになったのです。

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