2014年2月17日
世界の国々を垣間見る「窓」、シンガポール切手博物館
干支にちなんだ「馬」の企画展も
その他の常設展には、200ヵ国以上の切手を収蔵した世界の切手コレクション、シンガポール独立から現在までの代表的な切手を1年ごとにパネルにまとめたコレクション、切手ができるまでの工程解説、シンガポールの民族や祭事、食文化のデザイン切手から背景を解説する民族博物館のような展示など多岐にわたっています。
また、5月までは「スパイス」をテーマにした切手と特殊な加工を施した「特殊切手」の企画展が開催されています。
「スパイス」展では大航海時代から重要視されてきた香辛料の図柄の切手や実物が展示され、さらに原産国や効能、用いられる主な料理などの情報が解説されています。「特殊切手」展では、金銀宝石をちりばめたものから、チョコレートやコーヒー、花の香りの漂う切手、サッカーボールの生地やコルク、シルクなど特別な素材でできた切手、蓄光インクやエンボス、ポップアップやホログラムを用いた切手、プラナカン・ビーズや植物の種を加工した切手など、ユニークな切手の魅力にひきこまれます。
さらに旧正月を祝う企画展「Horses for Courses」も、8月まで行われています。今年の干支にちなんで「馬」をテーマにした切手や人間と馬との関係や歴史についての展示が楽しめます。博物館を訪れ切手を通して世界を眺めれば、飛躍の年を予感できそうです。
この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.251(2014年02月17日発行)」に掲載されたものです。
文= 佐竹伸子
写真=Eugene Chan