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シンガポール就職ケーススタディ

2016年3月8日

資格・スキルを活かす就職 [日本語編]

シンガポール就職体験談

「報・連・相」はすべて日本語。言葉だけでなく日本人のふるまいも学ぶ

日系の専門商社で総務責任者および役員秘書をしています。就職活動の時に人材紹介会社のファインドリクルートを通じて現在の仕事を紹介されました。

 

社内の共通言語は日本語で、職場での報・連・相すべて、年間計画や経理関係を含む各種書類の作成も日本語で行っています。英語の資料を日本の本社向けに和訳するのも私の仕事です。営業関連の業務では日本語と英語を50%ずつ使うといったところです。

 

社内と社外の人に対して使う表現の区別など日本の商習慣に基づく敬語はやはり戸惑うことがあり、誤った日本語の使い方を指摘された時はその都度正しい使い方を覚えるようにしています。

 

アニメをきっかけに日本語に興味 北京理工大学で基礎から勉強

子供の頃、中国で『ちびまる子ちゃん』『クレヨンしんちゃん』『鉄腕アトム』『キャプテン翼』といった日本のアニメに夢中になりました。高校時代に大学で日本語を専攻しようと思い、先生からも日本語学科は就職率もいいとアドバイスされました。勉強が大変だった受験生時代は『名探偵コナン』を見るのが唯一の楽しみでした。

 

大学でアイウエオから日本語を学び始め、読み・書きは教科書で勉強しました。基礎となる文法や語彙は必死に暗記する以外、身に付ける近道はありません。日本語で書く日記を8年間続けたのも書く力のアップに役立ったと思います。聞く・話す力を伸ばすために日本人学生と会話の機会を持つようにしました。また聴解の勉強に木村拓哉さん出演のドラマ『ロングバケーション』『HERO』『ビューティフルライフ』『ラブジェネレーション』『眠れる森』などは何十回も観て、わからない言葉が出てきたら辞書で調べて覚えました。大学時代に日本語能力試験1級を取得し、現在は中国政府認定の日本語翻訳・通訳の国家資格も持っています。現在の会社に入社する前は、シンガポールの学校や企業で日本語と中国語の教師をしていました。

 

日本語を勉強したことで日本人といっしょに仕事をすることができ、その中で他人への思いやりや時間を守ることも学ぶことができました。日本人は飛行機を降りる時に、使った毛布をたたんで座席に戻しますよね。そんな優雅な振る舞いも身につけたいと思います。

季 佳さん(中国・江西省出身) 株式会社せとうちトレーディング アジアパシフィック 総務責任者

 

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.293(2015年12月7日発行)」に掲載されたものです。

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