Vol.312
2016年10月17日
村上 唯子さん
Engine Partners Pte. Ltd. General Manager
福岡県行橋市出身。熊本大学教育学部卒業。実家は500年以上も続く由緒あるお寺。ホームステイ先として外国人の生徒を受け入れる機会も多く、異国の友人たちとの交流を通して、自身の興味が海外に向かうのは自然な流れだった。
大学を卒業後、ホームステイが縁で仲良くなったオーストラリア人の友人に、自分の国に来てみないかと誘われた。面白そうだと感じた村上さんは渡豪、1年間現地の飲食店で働いた。帰国後は身に着けた英語力を生かし、英会話講師や大学教授の秘書の仕事に携わった。
Engine Partners Pte. Ltd.に入社したきっかけは、行きつけの飲食店での出来事。地元・福岡にあるお気に入りのスペインバルで、仲良くしていたスタッフにたまたま来店していた社長を紹介された。英会話講師時代に知り合ったイギリス人の友人と来店していたのが、当時海外での事業拡大を視野に入れていた社長の目に止まった。「英語が話せるならシンガポールに行かないか」。唐突とも思える言葉だったが、またもや直感的に面白そうだと感じた村上さんは快諾、この世界に入ることになった。
入社後は、日本で既にオープンしていた鶏金シンガポール店のメニュー翻訳や事務処理のフォローを担当した。そして1年後、シンガポール赴任が現実となるが、当時は新婚生活2年目。迷いはなかったか聞くと、「面白そうだからやってみたいという気持ちが大きかったですし、主人も理解してくれたので迷いはなかったです」と笑う。
当地では2店舗目となる「TEPPAN BAR Q」の立ち上げを担当した。物件探しから契約、内装決めまで全て行ったという。「当地の業者さんとのやりとりは日本と違う点も多く、ずいぶんケンカもしました(笑)。すべてが初めてで、どれも貴重な経験でした」。現在は軌道に乗った同店で経営管理やスタッフの教育などに力を注いでいる。今はプライベートより仕事が楽しいという村上さん。自分が教育したスタッフが成長していく姿を見るのが何より嬉しいという。
今後の目標は、アジア全域に店舗を展開しマネジメントに携わること。日本からサポートしてくれるご主人への感謝を胸に、一歩ずつ夢に向かって歩みを進めている。
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この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.312(2016年10月17日発行)」に掲載されたものです。