2017年4月7日
日本人の奥ゆかしさがプレゼン下手の元凶(?)
~グローバルシーンにおいてプレゼンテーションはオーディション~
英語でのプレゼンテーション能力を伸ばしたい方に、ぜひ伝えたいエピソードからお話ししたいと思います。
私は30歳のとき、日本企業からグローバル企業に転職しました。入社後とにかく違和感を持ったことがあります。それは、Non-Japaneseたちの自己アピールが強く、見ていて嫌悪感を覚えたことです。会議などでやたら発言、発表したがる。その発表プレゼンも堂々としているのを通り越して、不遜なほど自信満々。人によっては相当ブロークンな英語にも関わらず、そんなことは意にも介さずアピールしまくる。しばらくして気づいたことですが、実はそういう人ほど評価が高かったのです。これにはびっくりするとともに、とても悔しかったのを憶えています。
そこで私は、「じゃあ自分も彼らのように振る舞ってやろうじゃないか」と考えました。ちょうど本国からCEOが来日する機会があったので、手を挙げて「私が考える当地域の戦略提言」というテーマでのプレゼンを申し出ました。おそらく日本の企業であれば「何を若造が生意気に!」と言われてしまうでしょう。しかしグローバル企業の場合は違い、懐が深かった。「じゃあ、やってみろ」ということになりました。当時まだ英語力もおぼつかない中、彼らの『過剰なほどの自信満々スタイル』を真似て、プレゼンしてみました。
結果はどうだったか?今思うと、内容自体は大したことはなく、かつ英語も相当たどたどしかったと思います。しかしプレゼンが終わってから、私に対する周囲の目がガラッと変わるのを感じました。「この若者、やるじゃないか」と。そのとき私は気づいたんです。グローバルなシーンでプレゼンすることは、ある意味『オーディション』なんだと。そのオーディションを突破することができたことは自信になりました。