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新規進出企業レポート

2016年6月6日

三菱地所設計(Mitsubishi Jisho Sekkei Asia Pte. Ltd.)日本のまちづくりのノウハウを海外へ グリーンテクノロジーの知見も武器に

ASEANの都市開発計画で引き合い
日星建築家の交流プログラムも

現在、シンガポール以外のASEAN諸国からも、大規模な都市開発プロジェクトに関する引き合いが多く寄せられているという。インドネシアやベトナムでは工業団地の整備も進んでおり、同社にとってはビジネスチャンスになるとの見方。「これらの国では、工業団地に文化施設やホテルなどを整備し、一つの街として作り上げることで、生活水準を高めたいというニーズがあります」(鳥羽氏)。

 

このほかシンガポールでは、CSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)活動にも力を入れており、オーチャードにあるジャパン・クリエイティブ・センターで、建築分野における日本とシンガポールの学生交流プロジェクトに参画している。建築を学ぶ両国の学生が、同社を含む設計事務所で就労体験を積むというもので、今後は両国の若手建築家の交流プログラムなども計画しているという。

 

仕事を進めるうえでのポイントについて、鳥羽氏はこう語る。「設計の仕事で最も大切なことは、きちんとその国の文化に根ざしたものを提案することに尽きます。建築やまちづくりは生活の場をつくることであり、決してこちらの考え方や価値観を押し付けてはいけません。その国の文化をしっかり勉強して、そこで暮らす人たちが求めるものを提案することが大事です」。日本での知見を活かしながら、プロジェクトを展開する国の文化や現地のニーズにも常に気を配っている同社。シンガポールを含めたASEAN諸国でさらなる成長を目指す考えだ。

 

 

会社プロフィール
建設設計や都市・地域開発などを手掛ける三菱地所設計のシンガポール現地法人。ASEANのハブ拠点として、オフィスや都市開発プロジェクトの設計業務や営業活動などを担う。

Mitsubishi Jisho Sekkei Asia Pte. Ltd.

138 Market Street #27-03 CapitaGreen Singapore 048946
Tel: 6576-4092

www.mj-sekkei.com

取材後記

新丸の内ビルディングや、大阪市の複合商業施設「グランフロント大阪」など、日本で複数の大規模プロジェクトに建築家として携わってきた鳥羽氏。座右の銘は「Nothing too late」という。「建築というのは一品生産。その土地の人に合わせたオーダーメイドであり、毎回新しいことを考えないといけません」。こうした状況では、常にポジティブで、どこからでもやり直そうとする姿勢が大切と話す。

 

趣味はランニングとゴルフ。休日はボタニック・ガーデンまで走りに行っているという。

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