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4賢人の知恵袋 ~新時代のビジネスアプローチ~

2016年4月18日

おもてなし力編 第2回 おもてなしリーダーの心がまえの見える化

リーダーの周りにいる人が気持ちよくやりがいをもって動いてくれれば、リーダーの目指すより強いチームがつくれます。そのためにはおもてなし力を磨くことが大切で、リーダー自身が口癖を変え、心がまえを見える化する必要があります。(おもてなしリーダーとしての心がまえについてはhttps://www.asiax.biz/biz/35953/を参照)

 

「見える化」とは目に見えないものを、あたかも形があるように見せていく比喩ですが、心がまえを見える形にすると言うのは、初めて聞く話かもしれませんね。

 

あなたの周りにポジティブな人はいますか? もしいたら、その人がどんな言葉を使っているのか、一度じっくり聞いてメモに残してみてください。逆にネガティブな人がいれば、その人の口ぐせもメモしてみましょう。こうしてメモをとり比較すると、あなたの理解が深まるはずです。多くの人がリーダーになって心がまえを変えていくと言葉が変わるので、本人は気がつかないけれど口ぐせも変わるものなのです。

 

逆に変わっていなければ、リーダーらしく振る舞うことすらできないと思います。やはり、ポジティブな心がまえをもったリーダーの口ぐせはいつでもポジティブな言葉遣いをしますし、夢があります。心がまえが言葉になっていると、時間の使い方も変わるものです。だからこそ、「忙しい」とか「大変だ」などという言葉は聞くことがありません。

 

しかし、ネガティブな人や時間の使い方がうまくない人に仕事の状況を尋ねると、「すごく忙しい」とか「バタバタしている」と答えます。あたかも、忙しいことを自慢しているかのように感じます。仮に、忙しいからといって上手く仕事ができたり、成功したりするとも限りません。大切なのは、どれほど忙しく働くかではなく、結果が出るような生産的なことをしているかどうかなのです。

 

特にリーダーになったら、自分の時間だけでなく人の時間も扱う立場になるので、心がまえから発する口ぐせを変える必要があります。リーダーが発する口ぐせを部下は毎日聞かされますからね。夢があり、ヤル気を奮い起こすポジティブな口ぐせか否か、考えてみれば、どちらの口ぐせをするリーダーが率いる組織が成功するか、想像が容易です。

 

次に、心がまえを見える化するには具体的にどうすればいいのでしょうか。ズバリ言いますと、まずリーダーは毎日、すべきことをリストアップしてその日の計画を立て、照準を定めると良いでしょう。あなたがそれを実行しているとしたら素晴らしいことですが、それだけでは十分ではありません。

 

リストアップした課題が、時間を使うに値するかどうかが重要です。たとえ生産的でなくても、自分にとって楽だったり気分が良かったりすることに流されてしまいがちなのが人間です。だからこそ、リーダーは自分を律しなければなりません。あなたはその日の中で優先順位の最も高いことからやっていくように、常に心がける必要があります。時間をとって明日の活動のリストを作成すべきなのです。

 

明日すべき最も重要なことは何か。ひとつかもしれないし、複数かもしれません。しかし、どんなに多くても5つ以内にすること。その中にはあまりやりたくないことも含まれているかもしれませんが、それは目標達成に役立つはず。課題を重要度の高い順に紙に書いてみましょう。

 

明日の朝、最も重要な課題から取りかかり、重要度の順に次々と課題を終えていきましょう。仕事をするときは、ひとつひとつの課題に集中することが大切です。そして一日が終わったら、翌日のための新しいリストを作成しましょう。

Mr-Houdai蓬台 浩明(ほうだい ひろあき)
株 式会社都田建設 代表取締役社長。2007年、株式会社都田建設の代表取締役社長に就任。住まいづくりを軸としたライフスタイルの美、心の美、社風力による独自のマネジメ ントで、同社を「日本が誇る『おもてなし経営企業』」(2013年)に選出されるまでに成長させた。著書に『お客様に選ばれる社風力をつくる』『社員を バーベキューに行かせよう!』などがある。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.300(2016年4月18日発行)」に掲載されたものです。

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