2013年8月5日
子供の見本となる大人、憧れられる大人
先月、子供や若者は、これからの世の中を背負う社会の大切な宝だというお話をしましたが、引き続き、大人はもっと子供の見本となる必要があるというお話をしましょう。
自著『だから、部下がついてこない!』の中でもお話していますが、私の人生理念は「人と企業に上質な文化形成をすることにより成長へ寄与し、豊かな社会と明るい未来作りに貢献する」ことです。
次の世代の豊かな社会と明るい未来作りをしていく中心的な役割を果たすのは、今の若者であり子供達ですよね。しかし、ニートやフリーターの問題も含めて、そういった若者や子供たちが「早く仕事がしてみたい」「早く大人になりたい」と思えるような、元気で輝いている、憧れるような大人がどれだけいるでしょうか。
私は、若者や子供たちが
「そんなにおもしろいなら早く仕事がしてみたい」
「そんなに大人って楽しいなら早く大人になりたい」
と思えるような、もっと元気で輝いている、憧れるような大人を社会に輩出したいと考えました。
では、その大人たちが最も影響を受ける場所はどこでしょうか?働く人にとっては「職場」ではないでしょうか。では、職場で最も影響を及ぼす人は誰でしょうか?やはり、その人を指導育成してくれる「上司」ではないでしょうか。
何度かお伝えしていますが、人は誰と出会うか、誰に教わるか、誰に相談するかによって人生が変わるといっても過言ではありません。要するに、どんな上司と出会って、何を学んで、何を相談したかで、その部下の人生が右にも左にも揺さぶられてしまうわけです。
お子さんがいる人は家庭に戻れば父親であり母親です。素晴らしい上司と出会い、良い言葉と、良い学びと、良い思い込みによって鍛え上げられることにより、子供たちに上質な影響力を及ぼせるわけです。
そのためには会社でもっとも影響力を持つ「上司」が、もっと元気で輝いていて、憧れられるような存在になる必要があると私は考えています。
私の目下の課題は「父ちゃんかっこいい!」と子供に言われる存在になることです(笑)。皆さんは自分の子供から「父ちゃんかっこいい!」と言われるような生き方をしようなんて意識したことありますか?
ぜひ、意識をして、元気で輝く、憧れられるような素晴らしい大人になってください。
文=嶋津良智(しまづよしのり)
株式会社リーダーズアカデミー代表、シンガポール在住。
2度の株式上場体験を活かし、日本・シンガポールを始め、アジアを中心に経営コンサルとして活動。世界9ヵ国12都市でチャリティーセミナー実施。
最強の部下を育成し、最強の組織を作る、業績向上のための独自プログラム『上司学』が好評を博す。著書7冊執筆、韓国・台湾でも翻訳されている。
この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.239(2013年08月05日発行)」に掲載されたものです。