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ビジネスインタビュー

2014年2月17日

モダンと伝統が生み出す、シンガポール発のデザイナーズ・ジュエリー

Carrie K. CEO兼デザイナー キャロリン・カンさん

 

シンガポールから日本へ、そして世界へ

「Carrie K.」設立から丸5年が過ぎ、現在ではシンガポール国内の主要なデパートや商業施設内のショップなど10ヵ所以上で「Carrie K.」のジュエリーやアクセサリーが販売されている。2012年からは海外にも進出。そのきっかけは、新進気鋭のブランドを日本の国内外から集めたセレクトショップ「Make One’s Mark」を展開する山本雄司氏との出会いだった。ちなみに山本氏の父はファッションデザイナーとして世界的に有名な山本耀司氏だ。

「2011年にファッション関連のイベントで来星していた雄司さんにお会いしました。無理を承知で『ぜひアトリエに来てください』とお話したら、翌日空港に行く前に立ち寄ってくださったんです。驚きましたし、うれしかったですね」。驚きはそれだけで終わらなかった。数日後、Make One’s Markから「日本にお越し頂きたい」との連絡が来たのだ。「こんな形で海外に出る機会が訪れるとは想像もしていなかったので、本当にびっくりしました」。

昨年11月にはMake One’s Markのクリスマス・プロモーションのために再び日本へ行き、渋谷と横浜を訪れた。数日間の短い滞在だったが、新作コレクションへの反応も上々。「日本では、伝統的なものの良さや、職人技の価値を知る人たちが多い。そこに現代的なデザインで新たな息吹を吹き込んでいることが受け入れられたのだと思います」。

「Carrie」は幼い頃にキャロリンさんの祖母が呼び始めた愛称だ。そして今、彼女がデザインしたジュエリーやアクセサリーと共にその名が世界中に広がり始めている。「これからも、より多くの国や都市でCarrie K.を知ってもらえるように頑張って、より多くの人に本物の職人の手仕事の良さに触れてもらいたいですね。遊び心いっぱいのデザインも楽しんでもらいたい。その後は……誰にもわかりませんね。ここまでの展開も意外なことばかりでしたから(笑)」。

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Carolyn Kan(キャロリン カン)

シンガポール出身。豪メルボルン大学で心理学を学び、卒業後はシンガポールのイベント会社、テレビ局などを経て広告業界へ。1998年より10年間英系大手広告代理店の現地法人社長を務め、2009年にジュエリーブランド「Carrie K.」を設立。世界各地の職人たちとのコラボレーションでユニークなデザインのジュエリーやアクセサリーを次々と生み出している。パリ・ファッションウィークなどにも参加し、海外のファッション業界関係者からも注目されている。

CARRIE K. ATELIER
136 Bukit Timah Road Singapore 229838
TEL:6735-4036
E-mail:contact@carriekrocks.com

136 Bukit Timah Road Singapore 229838

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.251(2014年02月17日発行)」に掲載されたものです。
文=石橋雪江

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