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社会

2022年12月21日

オーチャードロード近くのコンドミニアムの作業現場、作業員10メートル落下

 オーチャードロード近くの高級マンションの建設現場で、バングラデシュ人労働者が足場作業中に10m落下し、入院した。
 
 シンガポール労働省(MOM)によると、労働災害は12月19日(月)の午後3時頃、近々建設されるパーク・ノヴァのコンドミニアムの住所である18 Tomlinson Roadで発生したという。
 
 MOMによると、この作業員(31)は落下して10m下の1階に着地し、右腕と両大腿部を負傷した。また、Seng Yew Scaffolding and Engineeringの従業員も、落下により頭皮に切り傷を負った。作業員はシンガポール総合病院に搬送された際、意識はあり、状態は安定していると述べた。
 
 作業現場の占有者は中国建設不動産。MOMは同社に対し、高所作業を伴うすべての足場作業を停止するよう指示した。
 
 メッセージングプラットフォーム「WhatsApp」に掲載された画像には、落下後、地面に頭をつけて崩れた状態の負傷者の姿が写っている。
 
 事故現場の写真には、救急車、シンガポール民間防衛隊の車両3台(精鋭の災害支援救助隊を含む)、パトカーも写っているという。
 
 中国建設不動産は、2020年12月にパーク・ノヴァのマンション建設を受注し、2024年3月に竣工する予定である。
 
 香港に拠点を置くシュンタク・ホールディングスの子会社であるシュンタク・カスケード・レジデンシャルが開発したこのフリーホールドプロジェクトは、同コングロマリットにとって初めての住宅開発という。
 
 高級マンションとして販売され、21階建てのタワー1棟、54戸で構成されている。
 
 今回の事故は、2022年に労働災害による死亡事故が急増する中で発生したものである。これまで44件の労働災害死亡事故が発生し、66件あった2016年以降で最も多い件数となっている。
 
 9月には、防水工事業者のLe Fongが、MOMから安全でない作業方法を指摘され、作業員が約3階分の高さの屋根から転落して重傷を負ったとして、罰則を科された。
 
 この制裁は、労働者の死傷者数の増加を抑制するためにMOMが制定した2022年9月1日から2023年2月28日までの6ヵ月間の安全強化期間中に行われた。
 
 最新の労働安全統計によると、2022年1~9月に記録された労働災害による死亡者37人のうち、高所からの転落が7人を占めたという。
 
 この期間中に大きな怪我をした労働災害436件のうち、62件は労働者の高所からの落下によるものであった。

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