シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPDBSによるラクシュミ銀行買収、インド中央銀行が承認

金融

2020年11月26日

DBSによるラクシュミ銀行買収、インド中央銀行が承認

 インド中央銀行のインド準備銀行は、東南アジア最大手銀行DBSグループによるラクシュミ・ビラス銀行(LVB)の買収を承認した。LVBは問題を抱えており、前途は多難だ。
 
 LVBは既に経営が破たんしており、インド中銀がDBSの全額出資インド法人、DBSインディアとLVBの合併を提案していた。インド中銀が外銀に破たん行の救済を要請したのはおそらく初めて。
 
 DBSインディアは24都市で34支店を展開しているが、これにLVBの563支店と200万余りの個人口座、15万の法人口座が加わることになる。
 
 米系サンフォードCバーンスタイン証券のアナリストは「外銀がインドで成功するのは難しい」との意見だ。
 
 DBSグループは取引支援のためDBSインディアに250億ルピー(約353億円)を注入する。金融サービス業ジェフリーズのクリシュナ・グハ氏によれば、LVBの資産はDBSグループ資産の1%に満たず、現時点では大した買収ではない。DBSグループのピユシュ・グプタ最高経営責任者(CEO)も、配当やバランスシートに影響を与えるような取引ではないとコメントしていた。
 
 しかしグハ氏によれば、2007年から19年にかけ貸付残高が5倍になった点に疑問が残り、また過去10年で5人、CEOが入れ替わるという統治上の問題がある。不良債権も増加している。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPDBSによるラクシュミ銀行買収、インド中央銀行が承認