シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPUOBがマイナス金利の債券を発行、他行も追随の可能性

金融

2020年11月26日

UOBがマイナス金利の債券を発行、他行も追随の可能性

 大華銀行(UOB)はシンガポール初となる利回りがマイナスの債券(10億ユーロ)を発行した。7年満期で、表面利率は0.01%。再オファースプレッド(0.17%)を勘案すると再オファー利回りはマイナス0.21%になる。
 
 UOBは同債券を12月1日、額面の101.553%で発行する。満期は27年12月1日。金融サービス業グレーシャー・エイティーの保証付きで、グレーシャーは住宅ローンなどUOBから購入したローン資産や自己資産を担保にする。
 
 マイナス金利の債券では発行者の資金調達コストが下がるため、ほかの国内銀行も追随する可能性がある。為替サービス業オアンダ幹部のハレー氏は、バランスシートが強固で格付けも高いシンガポールの銀行の力を示した起債とコメントした。
 
 シンガポール発のユーロ建て保証付き起債では過去最大。またアジア太平洋地域のマイナス利回り債でも最大のマイナス幅だ。申し込みは2倍の21億ユーロ相当で、85者が申し込んだ。
 
 債券には最高の格付けが予想されている。OCBC銀行のアナリストによれば、利回りがマイナスでもキャピタルゲインが期待できる場合があり、発行者が高格付けであれば、取引価格の上昇も見込めるため、投資家はマイナス利回りでも購入に動くという。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPUOBがマイナス金利の債券を発行、他行も追随の可能性