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経済

2020年5月27日

通年のGDP予想を下方修正、2カ月に及ぶ経済活動制限が影響

 通産省は26日、今年の国内総生産(GDP)予想を1~4%の縮小から4~7%の縮小へ下方修正した。下方修正は2度目。外需が不振を続ける見通しで、また経済活動を制限する「サーキットブレーカー」を2カ月間にわたり実施したためだ。第1四半期のGDPは0.7%の減少(修正値)だった。
 
 人材開発省のホー政策部長は「解雇の増加に備える必要がある。どの程度雇用市場が悪化するかはシンガポールだけでなく各国における経済再開のペースに多く左右される」と述べた。
 
 第1四半期経済の足を引っ張ったのは、卸売り・小売り、運輸・倉庫、宿泊、外食業。しかし情報通信、薬品製造は好調だった。同期の製造業生産高は前年同期比6.6%の増加で、薬品生産、精密工学がけん引した。
 
 一方、経済開発庁(EDB)が発表した4月の製造業生産高は13%の増加だった。バイオ医学部門を除いた生産高は3.5%の減少になる。バイオ医学の生産は100.5%の増加で、うち薬品(ワクチンなど生物製剤を含む)が141%の増加だった。
 
 電子機器部門の生産は0.8%増だった。半導体生産が増加した。精密工学部門も半導体関連機器の生産が好調で5.9%の増加だった。

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