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経済

2020年4月20日

3月の非石油地場輸出が18%増加、金輸出が急増

 3月の非石油地場輸出(NODX=石油輸出・再輸出を除いた輸出)は158億Sドル(約1兆円)で、前年同月比17.6%増加した。非貨幣用金の輸出増がけん引した。前年同月の輸出額が少なった統計上の反動もある。
 
 電子機器以外の輸出が20.5%増加した。うち非貨幣用金の輸出は242.5%、特殊機械は54%、薬品は49%、それぞれ増加した。
 
 エンタープライズ・シンガポール(ESG)によると、NODXの増加うち非貨幣用金の輸出が70%を占めた。野村証券国際部門のアナリストによると、非貨幣用金および変動の激しい薬品輸出を除外してもNODXは2.3%に増加になるという。
 
 非貨幣用金は国際金融市場の変動が激しくなったため、安全な資産として需要が高まったことが輸出増の背景にある。
 
 電子機器輸出は5.8%増加した。DBS銀行のエコノミストは、在宅労働をする人が増えた結果、デジタル家電の需要が増加したと考えられるという。集積回路(IC)輸出は12カ月ぶりに増加に転じた。
 
 上位10輸出市場の動向では、マレーシア、インドネシア、中国以外への輸出が増加した。特に増加が顕著だったのはタイ、米国、日本で、タイと米国は金の輸入量が最大だった。対中は0.5%減だった。
 
 石油貿易、再輸出を含めた総貿易は831億Sドル(約6兆円)で、前月よりわずかに増加した。

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