AIが作る未来への準備、シンガポールは105都市で最高の評価

 
　経営コンサルタント、米オリバー・ワイマンの調査部門がまとめた、人工知能（AI）に対する用意がどの程度できているかの都市ランキングで、105都市中、シンガポールは1位にランクされた。
 
　AIは生活、経済に利便をもたらすと期待されているが、同時に職業の喪失、プライバシーの侵害、AIに偏ったデータを送り込むことによる不平等の永久化、などのリスクも伴う。こうした破壊的技術がもたらす未来に対する準備状況を、ビジョン、活性化能力、資産基盤、成長見通しの4分野で調べた。
 
　シンガポールは、技術変革に対応するための計画、労働者の能力引き上げ計画、携帯ネットワークなどインフラ改善計画のあること、AI配備に政府全体で取り組んでいることがビジョンの高さとして評価された。AIの倫理的利用でも統治の枠組みを策定している。
 
　シンガポール以下の上位都市は、ロンドン、ニューヨーク、サンフランシスコ、パリ、ストックホルム、アムステルダム、ボストン、ベルリン、シドニーで、アジアから20位以内に入ったのは16位のソウル、18位の北京、20位の香港だった。
 
　中国の深セン、北京、広州、上海、杭州は、技術インフラの整備速度、行政効率など成長見通しで高得点だった。