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2009年5月4日

『日本人の知らない日本語』蛇蔵、海野凪子

photo-9日本語教師と学習者とのやりとりを描いたコミックエッセイ。日本語を教えるということ、学ぶということは、予想以上に難しいらしい。

登場する外国人学生はとても勉強熱心で、日本語能力も上級レベルと言える。それ故に、学生の日本語への疑問はどれも鋭い。「冷める(さめる)と冷える(ひえる)の違いは何?」、「年齢を書くときは、才と歳、どちらが良いのか?」、「さしつかえなければと、おそれいりますがの違いは何?」など、どれも日本語を母国語としていれば感覚的には理解していても、理詰めで学生に説明する事は困難である。このエッセイは学生と教師のやりとりが面白く、読み進めることで、知らず知らずのうちに自分自身の日本語の勉強にもなる。

任侠映画が好きで日本語の勉強を始めたフランス人、黒澤映画を通じて武士という存在に興味を持ったスウェーデン人、日本への留学の理由はそれぞれであるが、登場人物は国際色豊かで、異なる文化を持つ学生から見た日本語に対する視点は、日本人から見ても新鮮で興味深い。語学を学ぶとことはその国の文化も学ぶ事になるということが、このエッセイから感じ取れた。

 

メディアファクトリー

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.144(2009年05月04日発行)」に掲載されたものです。
文=シンガポール紀伊國屋書店 氏家

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