シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPERP 2.0、車両位置情報を警察の犯罪捜査にも利用へ

政治

2026年11月4日

ERP 2.0、車両位置情報を警察の犯罪捜査にも利用へ

 シンガポール政府は11月3日の国会で、新しい電子道路課金システム「ERP 2.0」が収集する車両の位置情報について、交通違反の取り締まりや警察の犯罪捜査にも利用できると説明した。2027年1月からの新システム運用を前に、位置情報の利用範囲と個人情報の保護について政府の方針が示された。
 
 運輸省のスン・シュエニン上級国務相は、ERP 2.0の主な目的は道路料金の徴収であるものの、交通関連法令の執行にも活用できると説明した。通常、交通計画や道路管理に使用する車両データは集計・匿名化されるが、特定の車両を識別する必要がある場合、陸上交通庁(LTA)はセンサーやシステムから位置情報を取得できる。
 
 当局はこれまでにも、無許可の越境タクシー営業や登録抹消済み車両の走行などを取り締まるため、ERP関連データを利用してきた。走行可能時間が制限される車両の違反確認などにも活用されている。
 
 内務省のゴー・ペイミン上級国務相は、警察などの治安当局が2027年1月からERP 2.0のデータを犯罪の予防、発見、捜査に利用する見通しを示した。刑事訴訟法に基づき、警察は捜査に必要な情報の提出を求めることができる。捜査で取得した車両別データは、捜査や裁判手続きに必要な期間保持される。
 
 政府は、データへのアクセスや共有には既存の法令と公共部門の情報管理規則を適用し、不正アクセスや目的外利用を防ぐと説明した。車載器に保存されたデータを運転者が直接確認することはできず、送信された情報は政府が管理する安全な環境に保管される。
 
 ERP 2.0は衛星測位技術を利用する仕組みで、従来の道路上の課金ゲートに代わる運用が進められている。今後は料金徴収の効率化だけでなく、車両情報の利用範囲とプライバシー保護の両立が重要となる。

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