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社会

2026年11月3日

シンガポール、2029年から定年65歳・再雇用70歳へ 市民の反応は賛否

 シンガポール政府は、2029年1月1日から法定定年年齢を現在の64歳から65歳、再雇用年齢を69歳から70歳へ引き上げる方針を発表した。従来は2030年までに引き上げる計画だったが、実施時期を1年前倒しする。高齢化が進む中、働く意欲と能力のある高齢者が就業を続けられる環境を整えることが目的である。
 
 シンガポールでは2026年7月に定年年齢が63歳から64歳へ、再雇用年齢が68歳から69歳へ引き上げられたばかりである。2029年からは、企業は原則として65歳未満の従業員を年齢だけを理由に解雇できず、一定の条件を満たす従業員に対して70歳まで再雇用の機会を提供することが求められる。ただし、本人が希望しない場合まで就労を義務付ける制度ではない。
 
 今回の発表に対し、市民の反応は分かれている。高齢の家族が仕事を続けやすくなることを評価する意見がある一方、企業の退職給付が法定定年に連動している場合、受給時期が遅れるとの懸念も出ている。また、高齢者の雇用延長が若い世代の就職機会に影響するのではないかという声もある。
 
 政府は、勤務時間や業務量を調整できる柔軟な仕事の拡大、再雇用する企業への賃金支援、低所得の高齢労働者への支援強化などを進める。関連する施策の具体的な実施内容は2027年前半に公表する予定である。
 
 人材確保が課題となる企業にとっては、経験豊富な従業員を長く活用できる利点がある一方、勤務形態の見直しや世代間の役割分担も重要となる。

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