2026年8月11日
駐車違反リスクで配達敬遠 コンドミニアムの規制に配達員困惑
シンガポールで、コンドミニアムなど集合住宅へのフードデリバリーを敬遠する配達員が増えている。一部の住宅では配達用バイクや電動自転車の敷地内への乗り入れを禁止するなど、駐車や入館に関する規則を厳格化。配達員からは、違法駐車による罰金や車輪をロックされるリスクを負ってまで注文を受けるのは「割に合わない」との声が上がっている。
報道によると、セラングーン地区の一部コンドミニアムでは、フードデリバリー配達員が車両で敷地内に入ることを禁止している。このため、配達員はバイクや電動自転車を建物の外に停めなければならず、歩行者の通行を妨げるケースも発生しているという。住宅ごとに異なる規則が設けられていることも、配達員の負担となっている。
配達歴約4年の39歳の男性は、近年、多くのコンドミニアムで指定場所への駐車を求めるなど規制が増えたと説明。以前は建物下の乗降スペースまで車両で入り、商品を届けてすぐに出発できたが、現在は近隣の公共駐車場を利用し、そこから徒歩で往復しなければならない場合もあり、配達時間が長くなるという。
別の46歳の配達員は、特に悪天候時の徒歩移動は負担が大きいと指摘。一部の警備員は状況に応じて柔軟に対応するものの、規則通り敷地外への駐車を求められるケースも多いという。また別の配達員は、コンドミニアムから注文を受けた場合、事前に顧客へ連絡し、警備所まで商品を取りに来てもらえる場合のみ配達するようにしている。
フードデリバリーが日常生活に定着する中、住宅側の安全・交通管理と配達員の業務効率をどう両立するかが課題となっている。規制がさらに厳しくなれば、居住者側も配達員との受け渡し方法を見直す必要が出てきそうだ。


