2026年8月5日
チャンギ空港、自動運転車いすを導入 乗り継ぎ客の移動支援を強化
チャンギ空港は4日、歩行が困難な乗り継ぎ客向けに、自動運転車いすの運用を開始したと発表した。空港運営会社チャンギ・エアポート・グループ(CAG)と空港地上支援大手SATSが共同で導入したもので、利用者の移動負担を軽減するとともに、空港業務の効率化を図る。
対象となるのは、第2・第3ターミナルでSATSが地上支援を担当する航空会社の乗り継ぎ客で、長距離の歩行が難しいものの、短距離の歩行は可能な利用者である。サービス開始時は各ターミナルに9台ずつ、計18台を配備し、乗り継ぎ時間が90分以上ある利用者を中心に運用する。
車いすはあらかじめ設定されたルートを時速約3.5kmで自動走行し、搭乗ゲートまで利用者を運ぶ。周囲の歩行者や障害物を検知するセンサーを備え、必要に応じて減速や停止を行うほか、シートベルトが装着されていなければ走行しない仕組みとなっている。最大10kgまでの機内持ち込み手荷物を収納でき、走行中は管制センターのスタッフが遠隔で運行状況を監視する。
このシステムは2025年3月から2026年6月まで実証実験が行われ、延べ1万3,000人以上が利用した。空港では現在、歩行支援サービスの利用申請が1日当たり約2,300件あり、その約8割を乗り継ぎ客が占める。利用件数は2023年から2025年にかけて約20%増加しており、高齢化や航空需要の拡大を背景に、今後も支援ニーズの増加が見込まれている。
CAGは、自動運転車いすの導入は空港サービスのデジタル化を進める取り組みの一環であり、将来開業予定の第5ターミナルも見据えて、誰もが利用しやすい空港づくりを進めていくとしている。自動化技術を活用した移動支援は、利用者の利便性向上と人手不足への対応を両立する新たなサービスとして注目されそうだ。


