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社会

2026年8月4日

35歳未満の単身居住ニーズ拡大 共同住宅モデルに期待と課題

 シンガポールで35歳未満の若者を中心に、親元を離れて独立して暮らしたいというニーズが高まっている。一方、住宅価格や賃貸料の高騰を背景に実現が難しいケースも多く、新たな住まいの選択肢として共同住宅(コリビング)への関心が高まっている。
 
 シンガポールでは、公営住宅(HDB)の購入は原則35歳以上の単身者が対象となるため、それ以下の世代が独立して暮らす場合は民間賃貸住宅に頼るケースが多い。しかし、近年は賃貸料が上昇しており、若年層にとって大きな負担となっている。こうした状況を受け、シンガポール国立大学(NUS)の学生グループは、若者向けコリビング事業「The Young Resident」を立ち上げ、手頃な家賃で生活空間を提供する実証事業を開始した。
 
 この取り組みでは、個室を確保しながらキッチンやリビングなどを共有し、家賃を抑えるとともに、入居者同士の交流やコミュニティー形成を重視している。参加した若者からは、「社会人として自立する準備ができる」「家事や生活管理を学べる」といった前向きな声が寄せられている。一方で、共同生活に伴うプライバシーや生活習慣の違いを懸念する意見もあり、運営面での工夫が課題となっている。
 
 背景には、結婚年齢の上昇やライフスタイルの多様化がある。結婚前でも親元を離れて生活したいと考える若者は増えているものの、住宅制度や経済的負担が障壁となっている。専門家は、コリビングはこうしたニーズを補完する選択肢の一つになり得る一方、長期的な解決には住宅供給や若年層向け住居政策の充実も重要だと指摘する。
 
 住宅事情や価値観の変化を背景に、若者の住まいに対する考え方は多様化している。コリビングが新たな居住スタイルとして定着するかは今後の動向次第だが、若年層の自立を支える選択肢として注目を集めている。

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