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社会

2026年7月20日

トレーのハラル・非ハラル仕分けで議論 利用者の役割巡り賛否

 シンガポールのフードコートで、使用済みトレーをハラル用と非ハラル用に分けて返却するようスタッフから求められた利用者が、「仕分けはスタッフの仕事ではないか」とSNSに投稿し、ネット上で議論を呼んでいる。投稿では、スタッフが大声で注意したことに不満を示した一方、多くの利用者からは「表示に従って返却するのは利用者の責任」とする意見が寄せられた。
 
 投稿によると、利用者と友人はフードコートで食事を終えた後、スタッフからハラル用と非ハラル用の返却棚を使い分けるよう求められた。これに対し友人は「トレーを分けるのはスタッフの仕事であり、利用者はサービスの対価を支払っている」と反論したという。しかし、この投稿に対するコメントでは、「表示どおりにトレーを返却するのは難しいことではない」「スタッフへの敬意を持つべきだ」といった批判的な意見が多数を占めた。
 
 一方で、「スタッフの指摘は正しかったが、もっと丁寧な言い方をすべきだった」との意見も見られた。また、ハラル用と非ハラル用の区分は、イスラム教徒の宗教的配慮に基づくものであり、利用者が返却時に区別することは相互理解と尊重につながるとの声も上がっている。過去にも同様の問題が議論されており、シンガポールでは利用者に対し、指定された返却場所へトレーを戻すことへの理解を求める啓発が続けられている。
 
 シンガポールでは2021年から、ホーカーセンターやフードコート、コーヒーショップで食後のトレーや食器を返却することが義務化されている。制度の目的は、清掃スタッフの負担軽減や衛生環境の維持であり、利用者にも公共空間を清潔に保つ責任が求められている。
 
 今回の議論は、単なるトレー返却の問題にとどまらず、多文化社会における宗教への配慮や公共マナー、利用者とスタッフそれぞれの役割について改めて考える契機となっている。日常の小さな行動が、多様な価値観を尊重する社会づくりにつながるとの認識が広がりつつある。

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