2026年6月17日
シンガポール、外国人パフォーマー向け就労許可制度を終了
シンガポール人材開発省(MOM)は6月1日付で、外国人パフォーミングアーティスト向け就労許可制度(Work Permit for Performing Artistes)を正式に終了した。同制度は長年にわたり、外国人歌手やダンサー、エンターテイナーがナイトクラブや娯楽施設などで働く際に利用されてきた。
政府によると、既存の許可保有者は許可期間満了まで就労できるが、新規申請は受け付けない。今後、外国人パフォーマーを雇用する事業者は、より厳格な審査が行われる別の就労制度を利用する必要がある。
制度廃止の背景には、人身取引や不適切な労働環境への懸念がある。過去には一部の事業者による制度悪用が問題視されており、政府は労働者保護を強化する必要があると判断した。シンガポールは近年、外国人労働者の権利保護や雇用環境改善を重視しており、今回の措置もその流れの一環といえる。
一方、観光・エンターテインメント業界からは人材確保への影響を懸念する声も出ている。しかし政府は、健全で持続可能な娯楽産業の発展を優先する姿勢を示している。
シンガポールは引き続き国際的な観光都市を目指しているが、今後は労働者保護やコンプライアンスをより重視した産業運営が求められることになりそうである。

