2025年7月4日
再生ペットボトルから生まれた「開運マーライオン」限定60体で登場
シンガポールのスタートアップ「Unigons」が、再生プラスチックボトルを活用して作った限定フィギュア「Fortune Merlion(開運マーライオン)」を発表した。これは可愛らしさと環境意識を両立させた、全く新しいコレクターズアイテムである。
このフィギュアは、招き猫に似たポーズで左手を掲げるマーライオンをモチーフに、10種類のカラーで展開され、価格は1体118Sドル。高さ18cmの本体はブラインドボックス形式で販売され、台座には隠し収納スペースがあり、中国語の縁起の良い文字が刻まれた6種類のチャームが収められている。
素材には、飲料メーカー「Yeo’s」などから提供された使用済みのPETボトル約30本分が用いられ、再生素材から3Dプリンター用フィラメントに加工。プロジェクトにはシンガポールとベトナムの50台以上の3Dプリンターが活用され、地元のスタートアップ「PlasticTinkers」も技術協力した。
Unigons共同創業者のジョー・チュア氏は、近年欧州で進むサーキュラーエコノミーの動きや、ブラインドボックス玩具の人気に着目。「リサイクル素材を使って魅力的なデザインとブランディングを加えれば、1kgあたり80セントの再生プラスチックを50ドル以上の価値に変えることができる」と語る。
初回販売は6月中旬に25体が限定販売され即完売。残る35体が、7月25日にFunanモールのBlaxk by ActionCityで発売される予定である。チュア氏は「3Dプリントの魅力は、必要な分だけ作ることができ、廃棄を避けられること」と語る。
今後は「カヤトースト・マーライオン」や「翼を持つマーライオン」など、より個性的なデザインも検討中とのこと。「早くて安い道ではないが、もっとも意味のある道」と語るチュア氏の情熱が、一つひとつの作品に込められている。