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経済

2025年6月23日

シンガポール経済見通し下方修正、来月の金融緩和も予想

 シンガポール金融管理局(MAS)が実施した最新のエコノミスト調査によると、2025年の国内総生産(GDP)成長率とインフレ率の予測が下方修正されたことが明らかになった。また、来月にはさらなる金融緩和が行われるとの見方が広がっている。
 
 この調査は2025年6月期を対象に20名の民間エコノミストを対象に行われたもので、回答者の多くが経済の減速に対する懸念を示した。特に、地政学的緊張の高まりが最大の下振れリスクとして挙げられた。一方で、予想以上に緩やかな貿易摩擦の展開やその緩和が、上振れリスクとして最も多く言及された。
 
 こうした背景から、エコノミストたちはMASが来月にも通貨政策のさらなる緩和に踏み切る可能性が高いと見ている。シンガポールでは通貨バスケット制を用いた為替政策が主要な金融政策手段であり、これを通じて物価や経済成長に対応している。
 
 世界経済の不確実性が続く中、今回の予測修正は企業や投資家にとっても今後の動向を占う重要なシグナルとなるだろう。MASは引き続き、インフレ抑制と成長支援のバランスを模索する姿勢を維持していくとみられる。

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