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経済

2025年6月20日

COE価格、バイクを除き全カテゴリーで上昇

 6月18日に実施された最新のCOE(車両所有権証書)入札において、バイク(カテゴリーD)を除くすべてのカテゴリーでプレミアム価格が上昇した。
 
 大排気量車および高出力の電気自動車(EV)向けのカテゴリーBでは、プレミアムが前回(6月4日)の11万3,000Sドルから3.2%上昇し、11万6,670Sドルとなった。小型車および低出力EV向けのカテゴリーAは、前回の9万6,999Sドルから1.2%上昇し、9万8,124Sドルに達した。
 
 この価格上昇は、過去2回連続での下落を経た後の反転と見られる。全車種に使用可能なオープンカテゴリー(カテゴリーE)のプレミアムも、11万3,900Sドルから2.6%上昇し、11万6,889Sドルとなった。実際には主に高価格帯の車両に使用されている。
 
 商用車向けのカテゴリーCでは、プレミアムが6万2,000Sドルから4.8%上昇し、6万5,000Sドルに。対照的に、バイク向けのカテゴリーDは4.4%下落し、9,000Sドルから8,600Sドルとなった。
 
 今回の入札では全カテゴリーで合計4,207件の入札があり、これは2週間前に比べて約4%の増加である。
 
 業界関係者によると、前回までの価格下落により多くの消費者が購入を決断し、COEの需要が再び高まったと分析されている。ヒュンダイ車を扱うKomoco Motorsの商業ディレクター、ン・チュン・ウィー氏は、「価格が比較的低いタイミングで購入希望者が動いた」とし、複数の自動車ブランドが実施した販促イベントも注文獲得に寄与したと述べた。
 
 一方で、ホンダ正規代理店Kah MotorのCEO、ニコラス・ウォン氏は、カテゴリーAのプレミアム上昇について「ディーラー側の在庫放出や事前確保の動きが背景にある」と指摘。入札件数が前回とほぼ同水準(1,691件→1,647件)だったにもかかわらず価格が上昇した点からも、市場の価格圧力の高さがうかがえると語った。
 
 今後について、Komoco Motorsのン氏は、次回(7月9日)の入札ではプレミアムがさらに上昇する可能性があると予想。特にカテゴリーBでは、今回の入札で382件の余剰入札があったことから、12万Sドルに達する可能性もあるとした。
 
 ただし、ウォン氏は「学校の長期休暇期間に入ることで需要は一時的に落ち着く」とし、次回はやや穏やかな結果になる可能性もあるとの見方を示している。

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