2025年6月16日
2025年第1四半期に約2.1兆円の投資承認
クアラルンプール発。マレーシア投資開発庁(MIDA)は6月11日、2025年第1四半期における承認済み投資額が前年同期比3.7%増の898億リンギ(約212億USドル)に達したと発表した。
このうち外国からの投資が604億リンギと全体の3分の2を占め、残りの294億リンギは国内投資であった。外国投資の国別内訳では、シンガポールが283億リンギと首位に立ち、次いで米国が99億リンギ、中国が79億リンギと続いた。
セクター別では、サービス分野への投資が最も多く、578億リンギを記録した。これにより、同分野が依然として投資の中心的役割を果たしていることが示された。
貿易産業大臣ザフルル・アジズ氏は声明の中で「米中貿易戦争に端を発する地政学的・経済的逆風により、2025年の投資環境は引き続き厳しい」と述べた。一方で「保護主義やサプライチェーンの混乱は企業の意思決定に影響を与えるが、アジア経済全体が世界GDPに占める割合を拡大しており、マレーシアは投資先として依然有望である」との見方を示した。