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経済

2025年6月16日

シンガポール航空株、エアインディア墜落事故を受け1.9%下落

 6月13日、シンガポール航空(SIA)の株価が前日比1.9%下落し、午前9時30分時点で13セント安の6.90Sドルとなった。これは、インドで発生した航空機墜落事故の影響と、中東の緊張の高まりが重なったことによるものと見られる。
 
 12日に発生した事故は、アーメダバード空港からロンドンへ向かうエアインディア171便が離陸直後に空港周辺で墜落し、搭乗者241人全員に加え、地上の医療大学寮にいた住人も含め、少なくとも265人の犠牲者が出たと報じられている。
 
 SIAは2024年11月にエアインディアとビスタラの合併により、インド国営航空であるエアインディアの25.1%の株式を保有している。ビスタラは元々SIAとインドの財閥タタグループが共同出資していた航空会社であり、この統合によりSIAはインドの急成長する航空市場に直接参画する立場となった。
 
 両社はコードシェア提携も行っており、2024年には提携を拡大。インド国内11都市および国際線40路線が追加され、両社のネットワークは大幅に強化された。
 
 一方で、同日のアジア市場は全体的に下落基調となり、ストレーツ・タイムズ指数も0.5%下落した。これはイスラエルによるイランへの空爆によって中東の地政学リスクが再燃し、原油価格が高騰したことも背景にある。
 
S IAにとって、今回の事故は直接の運航責任を負うものではないが、戦略的パートナーであるエアインディアの信頼性低下は株価に影響を及ぼす結果となった。

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